Friends


最近は色々と忙しくしていて、気がつけばいつの間にか12月。
もう今年も終わりだなんて、本当に時が経つのは早いなぁと驚いて
しまいます。

「十二月をほんとは、どこで誰と過ごしたいですか?」

ふと、谷川俊太郎さんのそんな言葉を思い出しました。

去年の12月は何をしていたっけ、と思い返してみると、なんだか別の
世界にいたかのようで、時間や場所を越えてこの一年の色々なことが
ぐるぐると走馬灯のように頭の中を巡ります。

来年の12月は、いったいどこで誰と、何をして過ごしているのかな?


そんな師走の日常の合間、ふっと窓から空を見ながら、色んな国の、
色んな街にいる友人たちのことを想いました。

ここ数年は引っ越しが続いているので、日本でもアメリカでも、友人の
結婚式や出産のお祝いに立ち会えなかったり、仲良くなってもまた
すぐにお別れだったりが当たり前になっていて、寂しいなぁと思うこと
も多いのですが、同時に思うのは、どんなに距離があっても、例え
一緒にいた時間が短くても、何か縁のある友人とは、時間をおいても、
お互いの環境が色々と変化してきても、なにかずっと繋がっているのだ
なぁということ。

そんなに友達が多いわけでもないし、SNSもうまく使いこなせない私な
のですが、そんな友人たちがそれぞれが違った場所で、環境で、みんな
自分の人生を頑張っている・・・そんなふうに誰かのことを思い出して
元気になれたり、たまにやり取りするメールやカードのメッセージを
見てホッとしたり、パワーをもらったり。

そんなとき、友達っていいなぁと、心から思うのです。


そういえば、アメリカに来てからは「友達」の定義がぐっと広がった
ような気がします。

アメリカ人は何でもすぐに"Friend!"と言ってしまうところがあるので、
最初はそれに少し違和感を覚えたりもしていたのですが、でも、国籍も
性別も関係なく、さらに親子ほど年が離れていたって対等に「友達」と
いうのは、実はとっても素敵なことだと思うようになりました。

70歳になってもとってもエネルギッシュで、色んな男の人とデートして
いる(!)ニューメキシコの元弁護士の陶芸友達や、政治的に日中間で
険悪になっていることを尻目に、お互いとても客観的に見て話ができる
素朴な内モンゴル出身の中国人の友人、幼い頃からアジア、アフリカ、
中東と色々なところで生活してきたコスモポリタンな友人・・・

時代の変化を肌で経験してきたり、異文化間を行き来して特定の価値観
から抜け出すことによって自分の目を持った友人たちからは、本当に
たくさんのことを学ぶことができます。
例えそれが、他愛もないおしゃべりだったとしても、そうなのです。

そしてそこから私はいつも、日本を、アメリカを、世界を社会を・・・
そして、人生のことを考えます。

アメリカに来たばかりの頃にも書いたのですが、個人と個人の繋がりは
政治的なものとは本当に違う。それなのに、テレビやインターネットの
情報だけでお互いが憎み合ってしまうのは、ほんとうに悲しいことだと
思います。
それぞれの個性を保ちつつ、更に言うと人間だけではなく自然界全体、
地球単位でひとつに繋がれる日が来るのは、一体いつなのだろう?

友達を想うように、すべてのことに対して想うような世界になればいい
のになぁと、そんなふうに思います。 

ちょっと話が大きくなってしまいましたが、でも、本当に、ぜんぶ
繋がっているのだと思います。


ところで最近、なんと10年来の友人が日本からボストンへ引っ越して
きました。

私もボストンへ戻ってきたばかりなのに、こんなことってあるんだね!
と、嬉しいサプライズ。
彼女もまたインターナショナルな人なので、その視点からどんなふうに
アメリカや日本のことを感じていくのか、楽しみです。

それにしても、日本にいた頃と同じ感覚で話せる友人がすぐ近くにいる
なんて、本当にホッとします!

いつものバス通りも、あぁ、あそこに彼女が住んでいるんだと思うと、
それまでは殺伐とした外国の街だったのが、なんとも温かく馴染みの
ある場所のように感じられたりして。

友達っていいなぁ。

チリの小さな村で作られている素焼きのブタ
友達の幸せを願って贈小さなギフト。
Hope your friends are always happy!

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