International


ボストンで生活していると、アメリカ人だけではなく、他の様々な国の人たちと接する機会も多くあります。

ヨーロッパ、中近東、アジア、南米・・・
ふと気づくと、テーブルを囲んでいる友人たちの中で、アメリカ人はたった1人で他は全員外国人、なんてこともめずらしくありません。

もちろん外見は人種によってそれぞれ違うのですが、普段はみんな同じようにこちらの生活にも馴染んでいますし、とくに民族的だとかなにか特徴的なものを感じることはあまりありません。

ところが、やはりそのお家に遊びに行ったりすると、あらゆるところにその国独特の匂いが感じられます。
とくに食文化や嗜好品にはそれぞれの文化の特徴が出ていてとても興味深いです。

トルコ人のお家のディナーではお肉やサラダのソースとして、ジャジュクというヨーグルトのソースがたっぷり出てきたり。

中国人のお宅で過ごしたサンクスギヴィングは、七面鳥の他にたくさんの中華料理。同胞がたくさん集まって、中国語で絶え間なくおしゃべりが続き、なんとも賑やかでした。

ロシア人とイラン人の夫婦のお家に遊びにいったときには、食後にウォッカと紅茶の両方をいただいて、その後は水煙草をみんなでぷかぷか。

フランス人カップルのアパートメントはシックでおしゃれなインテリア。彼らにとって、会話やワインと共にたっぷりと楽しむフレンチディナーは人生に欠かせないものだとか。

日本人の友人の旦那さんはアメリカ人なのですが、日本にいたこともあるそうで大の日本食好き。彼らの家ではなんとその旦那さんが魚を捌いてお寿司をにぎってもてなしてくれました!

そしてアメリカ人のバースディパーティーは、色んな人が好き好きに飲んで食べてしゃべって・・・お部屋をカラフルな紙テープで飾ったり、散らかしたってへっちゃら!楽しもう〜!といったノリ。

私はこういった文化の違いを見るのがおもしろくて大好きなので、一所にいながらにして、まるで旅行をしているかのような気分になれて、ちょっと得した気分です。

そのような環境なので、周りには国際カップルもたくさんいるのですが、そんな彼らを見ているといつも新鮮で素朴な驚きを感じます。

というのも、人種や文化の違いにもかかわらず、私の周りにいる彼ら国際カップルは皆ほんとうに素敵な人たちばかりだからなのです!

習慣も外見も、それぞれにまったく違う彼ら。
話を聞いていると、文化や性格の違いでケンカもするというし、実際に私の目の前でも

「もう、ロシア人 ってほんとに怠けものなのよ・・・」

「私の国(中国)は4000年の歴史があるのよ!
 それに比べてあなたの国(アメリカ) は何年?!」

などなど、やはり個人の性格というよりも国の名前を出して言い合っていたりするのですが・・・

でも、その2人のお家に飾ってある写真の中の彼らの幸せそうな笑顔や
普段のさりげない仕草などを見ていると、
あぁ、思いやってるんだな、愛があるなぁ〜ということは
もう雰囲気からして一目瞭然なのです。

例えば同じ日本人同士だと、自分たちは同じだと思い込んでいるので
違うところを発見しただけで、つまずいたり思い悩んだりしてしまうものですが・・・

でも、本当はそんなことは二の次で、パートナーを大切に想い、
愛と思いやりという本当にシンプルで基本的なことがあれば
その他のことは、実は大したことではないんだろうなぁと思ってしまいました。

他にもいろいろと、彼らのおかげで最近、自分の中でのパートナーシップに対する価値観が大きく変わってきているのを感じます。
それくらいに皆、ふつうに素敵なんです。

それに、政治的に見たらあまり関係の良くない国同士のカップルも、
時にケンカをしながらも想い合って仲良く暮らしている・・・
そんな姿をみていると、なんだか考えてしまいます。

なぜ個人ではいいのに、国単位になるとあんなふうにお互いにいがみ合ってしまうんだろう?
国って、個人の延長線上にあるものなのになぁ、と。

それぞれの国もこうして皆、お互いに愛を持って違いを認め合えたらいいのに。
そしたら世界はもっと平和になるんじゃないかな?

素敵なインターナショナルカップルたちを見るたびに、ふとそんなことを思ってしまいます。


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