Reminiscence


クリスマスあたりから雪が降っていたボストンですが、大晦日の今日は
お天気も良くなって、寒いながらもとても穏やかな一日になりました。

道を歩いていると時々ガレージの屋根や街灯に降り積もったふかふかの
粉雪がふわっと風に吹かれて舞い上がり、そこに太陽の光が当たると
まるで魔法の粉のようにキラキラと輝いて、とてもきれい・・・!
思わずその美しさに足を止めて見とれてしまいました。


この年末は色々な用事の合間に、久しぶりにゆっくりとフィルムで
撮った写真の整理をして過ごしていました。

今年はボストンへ引っ越しをしたのでまた生活が大きく変わって
新しいスタートの年だったのですが、なかなか難しいなぁと感じる
ことも多くて、ときどき心の余裕がなくなったりもしていたのですが
そうしてそんな合間に撮りためた写真たちを見ていると、あぁ、
私は毎日こうして美しい景色や愛おしい日常に囲まれていたんだなぁ
と、なんだかハッとするような気持ちになりました。

アナログカメラはすぐに撮ったものが見られなかったり、何かと
手間がかかるのですが、なぜか撮った瞬間の気持ちの純度が
出来上がってくる写真にそのまま残っているような気がします。

カシャン、という古風なシャッター音や、ファインダーを覗いた
ときの視界もなんだか特別で、フォーカスしてからシャッターを
切るまでの時間はどこか別の世界へトリップしているかのような・・
一瞬のような永遠のような、そんな不思議な広がりと深みがあって
それが自由ということなのかなぁと思ったりします。

この世界がいつも美しさに溢れていることに気づかせてくれる、
そして心はいつも自由なのだということを教えてくれる、
だから私は写真を撮るのだなぁと、あらためて思ったのでした。

そして私も、そんなアナログな写真たちのように、焦らず急がず、
来年も何気ない日常の空気や、移り行く自然の美しさをじっくりと
慈しんでいけたらいいな、と思います。







Thanks for every little moments in 2012!

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