Destination

私の通っているヨガのクラスでは、最後の瞑想のときに、ときどき詩を朗読してくれます。
シャバアーサナ(屍)のポーズで横たわり、鎮まった意識の中ささやかれるフレーズは、言葉というよりも、イメージを直接脳に届けられているような感覚で、なんとも心地よく、私の中にすうっと入ってきます。
その中でもとくに印象に残ったのが、 'Destination' というタイトルの詩でした。
私は旅をするのが好きなので 'Destination' という言葉には、ちょっと反応してしまいます。

これから訪れる場所を想像してワクワクしたり、未知の場所に対してすこしドキドキしたり。
例えば駅でも空港でも、そこにいるたくさんの人たちに皆それぞれ、違う 'Destination' があるのだと思うと、何とも言えない不思議な気分になったりするのです。
その詩のはじまりは、確かこんな感じでした。
Life is a journey, not a destination.
日本語に直訳するとあまりしっくりこない気がするのですが、
その詩全体が意味するところは、
「人生とは旅であり、目的地もひとつの通過点に過ぎません。
終着点というものはないのです。」
というようなものでした。
なんとなく感覚で覚えているので、正確なフレーズは思い出せないのですが。。。
生きている間は、すべて旅の途中。
ほんとうにその通りだなぁと思います。
私がいま海外で生活しているのも、大きく見たら長い旅のようなもの。
いつか日本に帰っても、それはひとつの終着にすぎず、そこからまた新たな旅が始まります。
それと同じで、こうしていま生きているのも、とっても長い旅のようなものなのじゃないのかな?

最終目的地はない、とはいっても、私たちはいつも「どこか」に向かって生きています。
その「どこか」がないと、人は前に進めないのだろうな〜と思います。
でもいちばん大切なのは、その目的地にたどり着くことではなく、その途中の旅路そのものなのでしょうね。
人生の旅路を、その途中に出会う人との時間や移りゆく景色を、ひとつひとつ楽しめる人でありたいな、と思います。