Citron

あ、これはちょっとオヨヨ顔。
前回にもさりげなく登場していましたが
私のかわいい愛猫です。
日本の古都に生まれ
1歳半でアメリカはボストンに移住。
なんだかちょっとかっこいいプロフィールですが、
元々は野良猫だったんですよ〜
一昨年の初夏のとある日、ミーミーと茂みの中で声を張り上げて泣いていた仔猫のシトロンと出会いました。
その時からアメリカへ移るかもしれない可能性があったので、普通なら飼うのを躊躇するところなのですが
なぜかその時はあまり余計なことは考えずに、この子をうちにつれて帰ることにしました。
不思議なことなのですが
私はもうずっと長い間、猫を飼いたいと思っていました。
それも、黒猫かロシアンブルー。
でも実際はなかなか飼えるような環境にいなかったので
いつの日か飼うことができたら、名前は「シトロン」にしよう
なんて、猫との生活をぼんやりと空想していました。
シトロンに出会ったのは、そんな気持ちも忘れかけた頃でした。
茂みの中から助け出して初めてその姿を見たとき
この子が以前私の思い描いていた猫のイメージにそっくりだったので、とても驚きました。
そしてきっとこれは運命だろうと、引き取ることにしたのです。
シトロンとの生活は、私の心に、大切なものをたくさん呼び覚ましてくれました。
小さい頃、私の生活の中にはいつも猫がいました。
飼っていたというよりも、田舎の家だったので、野良猫なのか家猫なのかあまり区別もないまま、何匹か住み着いていたような感じです。
学校から帰ると、お庭で猫といっしょに日向ぼっこ。
車庫の中は、猫のおしっこのにおいがついていて、ちょっとツンとしたり。
当然、猫の死も何回か経験したので、幼心に、生き物は死ぬのだということを自然に学んできたようなところもあるかもしれません。
シトロンと一緒に暮らすようになってから私はそんな子供の頃のことを思い出したり、
生き物を飼う大変さと楽しさを感じたり、なんだか心が豊かになったように思うのです。
最初にシトロンをみつけ、飼おうと思ったときにふっと頭を過ったのは
「この子もいつか死んでしまうけれど、それも全部請け負おう」
ということでした。
まだ生まれてそんなに間もない仔猫を見て死を思うなんて
自分でも意外でした。
生き物はいつか死んでしまうもの。
だからこそ、こうして出会って一緒に時を過ごすことは
とても貴重なことなんだろうなと思います。
さてさて、そんなこんなで本人の意思とはまったく関係なく飛行機に乗せられ、大変な思いをしてアメリカくんだりまで来てしまったシトロンちゃん。
好奇心旺盛なのに気が小さくて極度の恐がり。。。
動物病院の先生にも大変渡米を心配されていました。
フルフライトだった上に、ボストンまで20時間!
飛行機の上では私もずっと気が気ではなく、フライト中一睡もできなかったほどです。
ところがそんな心配をよそに、こちらの家に到着してケージから出たとたんに、キョロキョロと好奇心いっぱいに動き回り、
環境や食べ物の変化にもまったく動じず、とってリラックスして今も毎日元気に生活しています。
窓越しに、隣のおうちの猫ちゃんと見つめ合ったり、
野生のリスに遭遇して興奮したり、
アメリカの動物たちともコンタクトをとり始めているようです。
ニューメキシコへの引っ越しも、この分なら大丈夫そうですね!
