Apples for apple cakes
陶芸を始めてから、前よりも料理をすることが好きになりました。
特にこの寒い季節によく作る、野菜とお肉をことこと煮込むものや
ケーキを焼いたりすることは、どこか陶芸と似ている気がします。
それに、以前はまったく感覚だけで料理をしていたのですが
最近は少々の理論も考えてつくるようになりました。
アメリカにいて、日本の料理の奥深さに常々すごいなぁと
考えることが多くなったというのもあるかもしれません。
理論に、感性。
私の中で、毎日のルーティンや気分転換だった料理が
少しずつ「創作」に変化していっているのかな?
昔からこの季節になると、よくりんごのケーキを焼きます。
シンプルなのに奥深くて、出来上がりは素朴。
そんなところがとっても私好みなお菓子です。
こちらでは日本よりも果物の値段が安いので、気楽に楽しめるの
ですが、そのまま食べると食感はキメが粗くてカスカスしていたり
甘みも少なくてちょっとガッカリ。
そのまま食べるよりもケーキなどにする方が断然美味しいと思います。
そういえば、だから西洋ではタルトやジャムが発達したのだと、
アーミッシュの人が言っているのを何かで読んだような気もします。
ふと夜中に作りたくなって、なんとなく作業を始めることも。
そんな時間は何だか特別で、目の前のことに完全に没頭しているのに
どこか別の世界に行っているかのように感じることもあって、
そういった感覚も陶芸をしているときと似ているなぁと思います。
生地をオーブンに入れたらほっと一息。
そのうちにりんごやバターの甘い香りが部屋中に漂い始めて、
なんだかふんわりと、至福の心地。
ベッドでまぁるくなっている猫たちも、この匂いを嗅ぎながら、
夢の中でりんごのケーキをほおばっていたりして?
そんなことを考えるのもまた、幸せです。