Moon Cycle


4月の満月。
この写真は昨日の夜に撮ったもので、山の上からまん丸いお月様が
ちょうど顔を出すところです。
真っ暗闇から黄金色の光が溢れ出てくるような、静かで神秘的な
その姿を、私は密かにドキドキしながら見つめていました。

子供の頃から夜空に浮かぶ星や月を眺めることが好きだったのですが
ニューメキシコで暮らし始めてからは、それらはもっとずっと身近に
感じられるようになりました。

何と言っても空が広いので、特に意識しなくても視界に入ってきて
その大きさも日本で見るものよりもだいぶ大きく感じられます。

特に満月の存在感といったらとても雄大で、それでいてどこか優しくて
女性的。
暗闇にぽっかりと浮かび上がり、まるで大地全体を慈しむかのように
そこに存在しています。

いつの間にか私は、毎月満月の日には写真を撮ることが習慣のように
なっていました。
そして新月から満月へ、そしてまた新月へという月のサイクルを、
自然と生活の中で意識している自分にも気がつきました。

2011年8月の満月

例えば新月の頃にはいつもちょっとイライラしたり、満月の辺りには眠くて体がどうもだる〜くなってしまったりと、自分の体のリズムも月のサイクルに影響を受けているように感じることが、昔よりもハッキリとしてきたように思います。

そういえばうちの猫たちも、新月や満月の日には妙に暴れたり、いつもに増してずーっと眠ってばかりいたりするような・・・

でも、毎月こんなに大きな満月とその煌々とした光を見ていると、
そうして影響を受けてもおかしくはないんだろうなぁと思えてしまいます。



昨年の9月の満月の日には、ニューメキシコ州にあるホワイト・サンズという真っ白い砂漠での、ムーン・ハイクに参加しました。
満月の夜に砂漠の中のトレイルを歩きながら、ガイドさんからそこに生息する植物や動物などの説明を聞くというものでしたが、何と開始の時間に合わせるかのように暗雲が立ちこめてきて、ついには雷雨となってしまいました。

参加者の何人かは諦めて帰っていってしまいましたが、私たちは雨宿りをして様子を見ることに。
するとしばらくして雨は上がり、東の地平線上に美しい満月が姿を現し、待っていた参加者全員から感嘆の声が上がったのでした!

その後も月はときどき雲の間に隠れたりしていましたが、神秘的な月の光の中、静かな白い砂漠を歩いたあの夜のことは、忘れられない想い出になりました。

2011年9月の満月 White Sandsにて


こんな大自然の美しさを感じるとき、あぁ、ニューメキシコが大好き!
と、いつも心から思えます。

それは都会で生活していた時には絶対に味わうことの出来なかったもので、言葉にできないような清々しさや幸福感、そして感謝のようなものまでも、どこか自分の中の深い場所から思い起こさせてくれるような気がするのです。

そしてこんな美しい景色を見るたびに、家族や友達にも見せてあげたいなと、いつも大切な人たちのことを想います。

 2010年11月の満月  ニューメキシコ州Soccoroにて

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